旅のもくじ
旅の基本情報 ~アラスカ州を巡る旅 11泊12日~
体験記投稿者:kao様
行き先:アンカレッジ、タルキートナ、フェアバンクス(アラスカ州、アメリカ)
宿泊数:11泊12日
旅行年月:2015年9月
参加人数:私・主人・子(男の子・1歳3ヶ月)
子連れ旅行記 ~アラスカ州を巡る旅。氷河とオーロラを見たい! 11泊12日~
2015年9月に11泊12日のアラスカ旅行に行きました。
キャンプがしたい、オーロラが見たいという夫の希望と、氷河が見たいという私の希望を合わせて、アンカレッジ、タルキートナ、フェアバンクスを回りました。
当時はカリフォルニア州のサンディエゴに住んでいたので、飛行機でアンカレッジまで行き、アラスカ内はキャンピングカーをレンタルして移動しました。
子供は当時1歳3ヶ月で、歩くことが好きでした。
1日目:サンディエゴ→アンカレッジ
サンディエゴからアンカレッジへ出発!
1日目。サンディエゴ(自宅)から飛行機でアンカレッジに向かいます。
3時間ずつのフライトで、シアトルで乗り継いで7時間ほどかかりました。シアトルでの乗り継ぎ時間が1時間弱しかなく、ゲートからゲートまで荷物と子供を抱えて走りました。
国内線だったので機体が小さく、音を怖がって息子が泣かないかと心配していましたが、2回とも滑走路を走っている間に昼寝を始めていました。
飛行機の振動が気持ちよかったようです。最後の30分ずつ起きて、ごはんを食べていたので静かに過ごしていました。
アラスカ到着!
アラスカに到着すると、常夏のサンディエゴとは大違いの寒さを実感しました。同じ国の同じ月なのに景色が全く違いました。9月なのに日本の11~12月くらいの寒さでした。
空港のタクシー乗り場でタクシーを捕まえてホテルに行こうとしたら、最初の数台に「チャイルドシートが無いから乗せられない」と断られてしまいました。
自宅に置いてきてしまったので困っていると、先頭のタクシーの運転手が後ろのタクシーに聞いてまわって、シートを持っている人を見つけてくれたので助かりました。
ホテルに着くともう夕方だったので、周辺のレストランに行き、翌日に備えて早めに寝ることにしました。
2日目:アンカレッジ発氷河クルーズ
プリンス・ウィリアム・サウンド湾 氷河クルーズ
2日目はプリンス・ウィリアム・サウンド湾の氷河クルーズです。
早朝にダウンタウンの集合場所に行きました。大型バスに乗って、他のツアー客を集めながら、クルーズの発着所に向かいます。
本来はスケジュールに組み込まれてないそうですが、野生のベルーガ(シロイルカ)が見えるということで、途中海辺の観賞スポットに寄ってくれました。
寒そうな海の中に白い背中がいくつか見えました。野生のベルーガが見れるなんて思ってもいなかったので嬉しかったです。
2時間くらい走って山を抜けると、船の発着所があるWhittierにつきました。船内に乗り込むと、あらかじめ席が決まっていて、セットの昼食のメニューを聞かれました。
いよいよ、出航時刻に!
親子三人で甲板に出てはしゃいでいると、出航時間になりました。雪をかぶった山や氷河を見ながら船が進みます。景色がとても綺麗で、寒さを忘れてしまうほどでした。
水面はとてもきれいで、周囲の景色が写りこむほどでした。
最深部の、名前がついている大きな氷河に向かうまでに、野生動物が見つかると船長からアナウンスが入ります。
野生のアシカやクジラを見ることができました。ラッコは船の針路にたくさんいて、流氷に乗っているものもいて可愛かったです。
船内からも窓越しに景色がよく見えるので、昼食を食べながらゆっくり見ることができました。
大きな氷河(名前は忘れてしまいました)は3つほど回り、毎回ぎりぎりまで船が近づいてくれました。
そのまま撮影タイムとなって、皆思い思いに写真を撮りました。
岸に近づくので、時折陸地のクマやヤギが見えました。普段見慣れない動物が見れたので、とても楽しかったです。
息子は船に乗っているだけで楽しかったようで、広い甲板を歩き回ったり一緒に景色を見て喜んでいました。大きな船だったのでほとんど揺れることがなく、船内は暖かくて、息子は復路で寝ていました。
夕食、1日目の旅は無事終了
クルーズ終了後は、またバスに乗って同じ道を通って帰りました。ダウンタウンで解散だったので、夕飯のレストランも探しやすかったです。
3日目:アンカレッジ→タルキートナ
キャンピングカーを借りて、タルキートナへ
3日目はアンカレッジからキャンピングカーを借りて、タルキートナへ向かいます。
夫も私もキャンピングカーの運転は初めてだったので、一番小さいタイプを借りました。
シャワーとシンク、トイレ、ベッドが内部についています。ガスや電気、水など、ガソリン以外にも使用量を気にしなければいけないものがあって、大変でした。チャイルドシートについて相談すると、無料で貸してもらえることになりました。キッチン用品やタオル、カーナビは有料でした。
夫が運転を担当し、私は道中息子の世話をしていました。
息子はダイニング席に付けたチャイルドシートで昼食をとった後、後部のベッドで昼寝をしました。ベッドに寝ていると走行中でも揺れを感じないようで、ぐっすり寝ていました。
タルキートナに到着、キャンプ場にチェックイン
4時間ほどでタルキートナに到着し、キャンプ場にチェックインします。
オフシーズンだったので、近隣ではこのキャンプ場Talkeetna Capmer Parkしかオープンしていませんでした。
うちの他には1台しか客がいなかったので、場所取りには困りませんでした。
川沿いにあり、景色がとても良かったのですが、蚊がたくさんいたので慌てて売店に蚊取り線香を買いに行きました。
夕食は自炊!
キャンプ道具一式を借りていたので、この日の夕飯は自炊です。
アウトドア経験豊富な夫に火おこしから調理までお願いして、私は息子と周辺を散策したり離乳食を食べさせていました。
食欲旺盛な息子は、離乳食を完食後、さらにはんごうで作ったご飯や野菜を食べてご満悦でした。
夜はキャンピングカー内でシャワーを浴びて就寝します。3人で川の字になれるくらいの広さでした。息子が毛布を嫌がったので、スリーパーが活躍しました。
4日目:タルキートナ周辺観光
キャンピングカーの排水が出来る場所を探しに
4日目は排水できる場所を探しました。
前日車内でシャワーを浴びたら、あっという間に排水タンクがいっぱいになってしまったからです。
ネットで給排水、給油、給電できる場所を探しましたが、シーズンオフで閉まっているところが多く、見つけるのが大変でした。
運良く近所で有料の排水所があり、行ってみると湖が目の前にあったので、排水後散策しました。
デナリ(マッキンリー山)のビューポイントへ
その後は、少し北に向かってデナリ(マッキンリー山)のView Pointに行きました。
この日は天気が非常に良く、雲ひとつない青空で、デナリがはっきりと見えました。デナリ付近は曇っていることが多く、とても運が良いことだそうです。
そこで昼食を作って食べたり、息子と一緒にデナリ観賞コースをのんびり歩いて過ごしました。
道路に電灯が無くて不安なので、日が暮れる前にキャンプ場に帰ります。シャワーを使うとあっという間にタンクがいっぱいになることがわかったので、この日はキャンプ場の有料シャワーを使いました。
5日目:タルキートナ周辺観光
Talkeetna Lakes Parkへ
5日目はタルキートナの近くのTalkeetna Lakes Parkに行きました。
大きな湖が2つあり、周辺にトレイルが数種類あります。
林の中のトレイルを散策しながら自然観賞をしました。息子もかなりの距離を一緒に歩き、キツツキなどの野鳥を見つけて楽しんでいました。
昼食もそこで作り、午後はタルキートナ町内に行くことにしました。
タルキートナの中心地のそばにも川が流れているので見に行きました。水が透き通っていて、時々マスが泳いでいるのが見えてびっくりしました。
この日も快晴で、北を見るとデナリ山が見えて綺麗でした。
町の中はこじんまりとした手作り感のあるお店が多かったです。カフェとベーカリーに寄って、キャンプ場に戻り、夕食を作って就寝しました。
6日目:タルキートナ→フェアバンクス
トラブル発生!車のバッテリーが上がってしまった!
6日目。早朝暖房が効きすぎたので、切ったら車が冷えすぎてバッテリーが上がってしまいました。
タルキートナは電波が悪く携帯電話が通じなかったので、不安と焦りの中2時間ほど過ごしていると、キャンプ場のスタッフが出勤してきたので電話を借りることができました。
最寄りの修理屋さんが1時間後に来て直してくれましたが、予定していた時間より3時間遅れての出発になりました。
外国で電波も通じない状況でトラブルに遭うのがこんなに心細いことだとは思いませんでした。
不安やイライラが子供に伝わらないようにするので精一杯でした。
フェアバンクスへ出発!
北のフェアバンクスに向かう途中、ビューポイントで景色を見ました。夕焼けで山が染められていて綺麗でした。
朝からトラブルがあったので、夜フェアバンクスに到着した後はのんびり過ごしました。フェアバンクスでのホテルはBest Western Plus Chena River Lodgeです。
フロントで、ホテルの近所からもオーロラが見えると言われ、見える時は連絡をもらうことにしました。
2~5日目は快晴で、日差しがとても強く、日焼け止めやサングラスが必要なくらいでした。
いよいよオーロラ!
この日の夜から毎晩オーロラを見るために私は夜中まで起きていることにしました。
昼間は快晴だったのに、夜になると急に雲がかかったので心配になりました。1時間ごとに天気予報とオーロラ予報をチェックしながら、外に出てはオーロラを見つけられずに戻るのを繰り返していました。
運転で疲れていた夫は息子と一緒に寝ていました。午前3時ごろ、川沿いのホテルの裏に回ると、小さなオーロラがキラキラ輝いているのが見えました!!
しばらく見とれてしまいましたが、慌てて夫に連絡して起こしました。
夫が息子と一緒に出てくると、一瞬見れたかどうかくらいの時間でオーロラは消えてしまい、さらに雲が濃くなってきて再び見えることはありませんでした・・・。
7日目:フェアバンクス滞在
大雪でホテルから出られず・・・
7日目は朝から大雪で、風も強く、慣れないキャンピングカーでの運転は危険だということで、1日中ホテル内と徒歩で行ける範囲内で過ごしました。
ホテルの目の前に総合スーパーがあったので、食料とお土産が調達できたのでラッキーでした。
息子の相手をしたり、8日目の予定を組み直したりしてのんびりしました。天気が悪かったので、この日はオーロラは見れませんでした。
8日目:フェアバンクス観光
8日目は雪が止みましたが、道路がところどころ凍っていたり、雪が積もったりしていました。
運転に不安がありましたが、せっかくアラスカまで来たのにホテルに缶詰めになっているのはもったいないと思って、観光スポットを巡ることにしました。
University of Alaska Museum of North(アラスカ・ミュージアム大学)
最初にUniversity of Alaska Museum of North(アラスカ・ミュージアム大学)に行きました。
アラスカの歴史や自然についての展示が充実していました。子供向けの展示もあり、通路が広かったので息子も歩いてまわりました。
星野道夫さんや戦時中の日系人の特集展示もあり、こんなところで日本人に関わるものを見るとは、と驚きました。
■旅のスポット情報■
スポット名:University of Alaska Museum of North アラスカ・ミュージアム大学(公式サイト)
パイプライン見学
次に町の外に出てパイプラインを見に行きました。見学用に開かれた場所があり、そこに駐車しました。パイプの大きさにびっくりしました。
フェアバンクス中心街へ
その後フェアバンクスの中心街に戻り、Visitor Centerの展示や土産物屋を見ていると夕方になっていました。
この時間ですでに曇り空になっていたので、ビジターセンターでスタッフにオーロラ鑑賞について尋ねると、夜中郊外に出たり、オプショナルツア―を申し込んだ方が良いと言われました。
子供がまだ1歳なので、夜中に連れまわすのに抵抗があり、また自力で行くのも道が危険らしいので、郊外まで行ってオーロラを見るのは諦めました。
「街中では雲がたまりやすく、この時期見れるのは稀」とも言われたので、6日目は運が良かったのだと思いました。
夜はBrewstersというホテルに近いレストランで夕食をとりました。赤ちゃんからお年寄りまで、にぎやかな雰囲気の中アラスカのビールとアメリカンフードを楽しみました。
9日目 フェアバンクス→タルキートナ
タルキートナへ移動
9日目はタルキートナに戻ります。
フェアバンクスを出てすぐ「そういえばアラスカらしいもの…トナカイやムース(ヘラジカ)を見ていない」と夫と話していると、トナカイ牧場の横を通り過ぎたので、見ることができました。
「トナカイは見れた」と興奮していると、道路の反対車線に突然ムースが出て来て、車が急ブレーキをかけるのを見ました。
ムースがあんなに大きいとは思わず、もしこちら側に出てきていたらと想像すると怖かったです。
雪が降っていて風も強い日でしたが、順調に南下して6時間ほどでタルキートナに着きました。行きはトラブルがあったので景色を楽しむ余裕がありませんでしたが、帰りは雪山やアラスカ鉄道を見て喜んでいました。
10日目:タルキートナ→アンカレッジ
タルキートナからアンカレッジに南下
10日目はタルキートナからアンカレッジに南下します。
比較的暖かい日で、雪が雨に変わりました。旅の疲れが出てきたので、昼頃までのんびりしてから出発し、夕方アンカレッジのRVパークに着きました。夕食をとったYes Bistroというレストランが美味しかったです。
11日目:アンカレッジ滞在
キャンピングカーとお別れ
11日目。レンタル会社にキャンピングカーを返して、ホテルまで送ってもらいます。
チェックインを済ませて、ホテル周辺を散策しました。小さな湖があり、水上飛行機が停まっているのが見えました。
The Lakefront Anchorage
昼食のレストランを探して、その湖に隣接しているThe Lakefront Anchorageに入ると、中はアラスカの動物のはく製でいっぱいでした。
間近で動物がたくさん見れて、動物好きの息子が喜んでいました。ホテル内のレストランの中にもはく製がたくさん飾られていて圧倒されました。
昼食後、湖を見ながら散歩していると雨が降ってきたので、宿泊するホテルまで戻りました。時間がたくさん余ったのでホテルのプールで過ごしました。
12日目:アンカレッジ→サンディエゴ
アンカレッジからサンディエゴへ帰宅
12日目。アンカレッジからサンディエゴに戻ります。
行きと同じくシアトルで乗り換えです。今回も乗り継ぎ時間が少なくバタバタしましたが、2回目なので買い物をする余裕がありました。
シアトル上空でレーニア山が見れました。息子はまた滑走路を走っている間に昼寝を始め、着陸前に起きて離乳食を食べていたのでずっと静かにしていました。自宅に到着したのは夜11時くらいでした。
今回は11泊という長期旅行でした
。息子にとっては初めてのキャンプ、初めての寒冷地でしたが、帰宅後も風邪をひくことなく元気に最後まで過ごしていました。
大人はバッテリーが上がったり、ホテルに缶詰めになったり、オーロラが一瞬しか見れなかったりとトラブルに見舞われましたが、良い経験になったと思います。
キャンピングカーの扱いやオーロラ観測の情報など、事前の準備&知識不足が目立つこともあり反省点が多かったです。
もっと子供が大きくなってから、今度は本格的にオーロラを見に行きたいと思いました。
同じ旅行先へ子連れ旅行を予定している方へのアドバイス
9月の時点で、日本の冬くらいの寒さでした。子供も大人も日本の冬の一番寒い時期の恰好で大丈夫でしたが、ホッカイロを持っていくと安心でした。
電車などは無いので、車移動が中心になると思います。カーシートを持っていかなかったので、旅行中タクシーやシャトルバスに乗るのを拒否されることが数回ありました。シートを持っていくか、シートを持っている運転手を事前にお願いする必要があります。
今回の旅行で、子供用に準備した持ち物
- 防寒着(ユニクロのヒートテック、ダウンジャケット等)
- 防寒スリーパー
- ホッカイロ
- マグ
- 食事用スタイ
- 離乳食