旅のもくじ
旅の基本情報 ~アメリカ カリフォルニア州 テコパ~1泊2日~
体験記投稿者:kao様
行き先:テコパ(カリフォルニア州、アメリカ)
宿泊数:1泊2日
旅行年月:2014年12月
参加人数:私・主人・子(男の子・0歳6ヶ月)
子連れ旅行記 ~カリフォルニアのテコパ温泉を堪能~
テコパを旅行先に選んだ理由
2014年12月にテコパに1泊2日の旅行に行きました。
テコパはカリフォルニア州の東端、ラスベガスやデスバレーに近いところにあります。
山と砂漠に囲まれた温泉地です。
南カリフォルニアの主要都市ロサンゼルスやサンディエゴからは、車で4~6時間のところにあります。
実は、テコパを旅行先にしたのは手違いからでした。当時主人の仕事でサンディエゴに住んでいましたが、在米数ヶ月にして温泉が恋しくなっていました。
そんな時に、知人から「カリフォルニアの砂漠地帯にも温泉がある」という情報を得て、急遽1泊2日で温泉旅行をすることにしたのです。
あまり近いところでも旅行した気分にならないし、かといって遠いところも疲れそうだなと夫婦で話し合い、リストの上から(家から近い順)で3つ目のテコパ温泉を選んでそのままネット予約をしました。
手違いに気がついたのは、出発前日のことです。
全ての仕度を終わらせて、翌日の順路を確認しようと地図検索をしたら、サンディエゴの自宅からテコパの宿まで「車で5時間」と出てきました。一瞬間違いかと思いましたが、住所を再入力しても結果は同じでした。
予約時「サンディエゴ近郊」を希望していた私たちは、アメリカの感覚では「車で5時間」も「近郊」の範囲内だということを知らなかったのです・・・。
アメリカ生活で初めて受けた大きなカルチャーショックでした。
それまで、長距離運転をしたことがなかったので、正直不安もありました。しかし、キャンセル代が全額負担の日になっていたことに加え、久しぶりの温泉を諦められず、頑張って行ってみることにしました。
1日目:サンディエゴ出発→テコパ (車で5~6時間)→テコパ温泉
サンディエゴ出発!
1日目は朝早めにサンディエゴの自宅を出発しました。
2時間ごとに休憩や昼食を挟んで、順調に北東へ進みます。フリーウェイを北にほぼ一本道のわかりやすいルートでしたが、途中工事や事故で渋滞があると迂回ができなくて困りました。
北に行くほど天気が悪くなってきて、空が灰色でした。時々雨や雪が降っていました。
子供は6ヶ月だったので、まだまだ昼寝の時間が長く、車に揺られて寝ていることが多かったです。
親の休憩に合わせて、一緒に車から降りてリフレッシュしたりあやしていたのが良かったのか、車の中で起きていても機嫌よく過ごしていました。
出発して4時間後、Victorvillを過ぎたあたりから、風景が砂漠に変わりました。
デスバレーエリアに属するためか、砂は白っぽく、遠くに山々が黒く見えてコントラストが綺麗でした。白い砂は最初雪かと思っていましたが、後で調べたら塩分を多く含んでいるので白く見えるそうです。
そのまま2時間まっすぐ走って行くと、さらに砂が白くなり、日没で空や砂漠が紫やオレンジに染められてきました。周りの車も減っていたので、余計幻想的な風景に感じました。
テコパに入った時にはすでに辺りは真っ暗になっていました。道に灯りは全くありません。夫と「怖い!」と叫びながら車のライトとナビを頼りに宿へ急ぎました。
ホテル「Tecopa Hot Springs Resort」到着!
今回の宿はTecopa Hot Springs Resortです。
敷地内には受付のあるメインの小屋を中心に、レストランの小屋が1つ、宿泊用の小さなコテージが5つ程、温泉のタブ(小さなプール)が4つずつある大きな小屋が2つ、キャンピングカー用のエリアがありました。
渋滞や休憩で思ったより時間がかかった結果、到着は午後7時を過ぎていました。
しかし、受付のスタッフは私たちを待っていてくれて、丁寧に設備の説明をしてくれました。
案内された小屋は、ダブルサイズのベッドがやっと1つ入る広さで、小さいトイレがついていました。シャワーがついていなかったので、何があっても温泉に入らなければいけないと思いました。
気温がすでに5℃くらいまで下がっていましたが、エアコンを点けたら故障していて冷風しか出てきません!!慌てて受付まで走ると、ちょうど職員が帰るところでした。
ギリギリのところでしたが、無事代わりのヒーターを借りることができて一安心。同時に、夜はスタッフがいないことがわかり、予想以上にサバイバルな温泉旅行になってしまったと放心してしまいました。
ドタバタしていたら宿内のレストランも閉まっていたので、近所の村まで夕食を食べに行くことにしました。また明かりの無い道を通るのは正直怖かったです。30分くらいの夜道が長く感じました。
夕飯はClover Cafeという個人でやっているようなレストランで取りました。小さな町の小さなレストランでしたが、ハイチェアもキッズメニューも用意されていました。
メニューはサンドイッチやハンバーガーなどの昔ながらのアメリカンな料理でしたが、あっさりとした味付けで美味しかったです。
夕食後、また宿に戻るととても風が強くて、風の音が聞こえるほどでした。
私たちが泊まる小屋から温泉小屋までは広い敷地内を5分くらい歩かなければいけません。子供が冷えないように、大急ぎで向かいました。
いよいよ、テコパ温泉へ!
いよいよ、念願の温泉です。小屋の中には4つ小さなドアがあり、それぞれ開けると温泉が入った小さなプールになっています。内側から鍵がかけられるので、家族風呂のような感じになります。
水着をもってきましたが、他の利用客も使っていない様子だったので、日本式に裸で入ることにしました。
ぬるめの水温でしたが、子供にはちょうど良く、ご機嫌で過ごしていました。自宅の風呂が狭かったので、肩までゆっくり疲れる湯船も渡米以来で気持ちよかったです。
温泉を楽しんだ後は、小屋の奥のシャワーで体を洗うことにしました。男女が別れていたので、夫が子供を洗っている間、私が入り口で待機して…と交代で子供を見ながら入りました。
その後はまた急いで自分たちの小屋まで帰ります。
子供を寝かしつけた後、星が綺麗と聞いていたので、また夫婦交代で外に出てみることにしました。風がまだごうごうと吹いていて寒かったのですが、満天の星空はとても綺麗でした。「手違いで予約したけど来て良かった」と思いました。
2日目:テコパ温泉(朝風呂)→テコパ周辺観光→サンディエゴ
テコパ温泉(朝風呂)
2日目は前日とうって変わって晴天でした。日差しも強く、風は冷たいのに日光が当たっていると暑いくらいです。
前日到着した時は日没後で見られなかった宿周辺の景色を見ることができました。黒い山も白い砂漠も青空に映えて綺麗でした。
朝も温泉に入れるので、今度はもう一つの温泉小屋に入ってみました。こちらも家族風呂の形式でしたが、前日入ったプールより湯温が高めで、体の芯まで温まりました。改めて「来て良かった」と思いました。
子供は朝風呂初体験でしたが、気持ちよさそうにぷかぷか浮いていました。
テコパ周辺観光
出発時間に宿のスタッフは出勤してこなかったので、鍵をメイン小屋のポストに入れてチェックアウトしました。このまま帰ってしまうのもつまらないと思い、帰り道の途中にある観光農場に向かうことに。
砂漠の道を30分くらい、景色を楽しみながら進んでいくと、段々視界に岩が増えてきました。
さらに進むと、岩山と岩山の間の曲がりくねった道に出ました。狭くて傾斜もあるので、いつ車をぶつけてしまわないかとハラハラしました。
果物農場 China Ranch でデーツケーキに挑戦!
テーマパークのアトラクションのような道を抜けると、急に緑が増えて岩山に囲まれた農場China Ranch に到着しました。
ここはデーツ(Date)というフルーツをメインに果物を作っている農場で、果物だけでなく手作りのマフィンやケーキ、ジャムなどが売られていました。
しばらく食品が手に入る町までかかりそうだったので、ここで朝食を食べることにしました。
せっかくなのでデーツに挑戦しようと思い、デーツケーキとシェイクを注文します。食べてみると、普通のケーキとシェイクに薄味の餡子を足したような…もったりとした食感で、かなりボリュームがありました。
味は少し甘みの強いプレーンケーキとシェイクで、特に臭みなどは無く美味しかったです。授乳期間中だったので、1人で完食したら驚かれました。
売店には、他に骨董品やこの地域の先住民族のお土産が売られていました。スタッフと会話中、「サンディエゴから来た」と言うと「遠かったでしょう!」「激しい気候でしょう」とびっくりされました。
サンディエゴの自宅へ
またアトラクションのような道を通って、帰路につきます。
1日目と全く同じ道ですが、天気が良く風も弱いので、夫と交代で運転を楽しみながら帰りました。晴天の下、白い砂漠の中の一本道を走るのは爽快感がありました。
うっかりで来てしまったテコパ温泉でしたが、アメリカにいながら温泉を楽しめたのは良いリフレッシュになりました。塩分が多くて白く見える不思議な砂漠も星空もとても綺麗でした。道の長さや寒さにサバイバル気分を味わうこともありましたが、子供にとっては生まれて初めての温泉になり、思い出深い旅行になりました。
同じ旅行先へ子連れ旅行を予定している方へのアドバイス
都会から本当に離れた砂漠の中にあるので、水、食料、着替えなど準備はしっかりしていった方が安心です。
特に子供用品はお店があっても無い場合が多いので絶対持って行った方が良いです。町と町の間隔も広いので、ガソリンの残量も常にチェックすることをおすすめします。
砂漠地帯なので、夏は暑さ対策、冬は寒さ対策が必須です。
今回の旅行で、持って行ってよかった持ち物
- 子供用スリーパー
- 防寒着
- 水着&水泳用オムツ
南カリフォルニアは東(内陸)に入ると砂漠地帯になっていて、西(海)側に比べると暑さも寒さも厳しい気候になります。
天気予報をチェックして、夜は氷点下になると予報されていたので防寒対策に気をつけました。すでに寝相がひどい子だったので、スリーパーは必須でした。
また、アメリカでの温泉の入り方を調べると、プールのようなところに水着で入る形式が多かったので、念のため水着をもっていくことにしました。
当時、始めたばかりの離乳食は2日間お休みにしました。生後半年、おもちゃでもあまり遊ばない月齢だったので、着替えだけ多めに持っていきました。